子供たちの味覚を育てるために親がすべきこと

数年前にある私立小学校の給食が話題になりました。給食を有名料亭のプロデュースで献立作りをするというものです。今の子供たちは溢れる食べ物の中で、豊かではあるけれど味覚が育たないということです。その料亭が作ったおかずを食べさせると皆「味が無い」と答えたのです。これにはちょっと驚きましたね。

外食の機会も多いし、多分親の作った料理も昔のような素朴なものじゃないので子供の舌も現代風になってしまっているのです。食材そのものの味を味わうという機会がないので、仕方ないことですね。和食だけじゃなく、本当の食材の味を知って味覚を育てるというのはいいことだなと思います。

これだけ豊富に食べ物があると食生活もやっぱり昔のような素朴なものには戻れないですね。美味しくて安いものが沢山あるので、ついそっちにいってしまいます。でも健康のことを考えると現代の食は良くないんじゃないかと考えてしまいます。何より自然食品のものは味が違います。調味料ひとつとっても、添加物のないそのままの味は美味しく、出来上がりに差が出てきますね。

例えば醤油は一般的に出回っているものには複数の添加物があります。速く大量に製造するためには発酵さえも手を加えることになるからです。保存が効くし値段も安いのでそちらに目がいくのはわかります。でも大豆と小麦と食塩だけで自然な製法で発酵熟成させたものは、深みのある醤油らしい味がします。食卓に並んだ本当の旨みがあるものを口にしているうちに、子供も大人も味覚は育つのではないでしょうか。