食べる?食べない?年越しそば

年越しそばといえば日本の伝統的な年末年始の習慣ですよね。とあるアンケート調査によると、今年年越しそばを食べる予定だと答えた人は約8割だそうです。これを多いと取るか少ないと取るかは人それぞれでしょうが、少なくとも大多数の日本人に親しまれたイベントであることは間違いないですよね。そんなそばは意外に栄養が豊富なことで、近年改めて注目されています。

その栄養の一つが、ポリフェノールの一種であるルチン。ポリフェノールというとどうしても赤ワインやカカオなど色が濃い食材をイメージしてしまいがちなので、そばが?という気がしませんか?ルチンは血圧を下げたり毛細血管を強化し、血液の流れを良くする効果が認められています。

またポリフェノールと同じく美容に欠かせないビタミンB群も見逃せません。実はこのルチンやビタミンB群が豊富な希少な麺類として、海外でも人気を集めているのです。海外で主に食べられる麺類といえば小麦が原料のパスタや、米が原料のビーフンなどです。しかしそれらの食品は炭水化物がほとんどで、そばのような栄養はほとんど含まれていません。欧米を中心に人気が広がっているグルテンフリー(小麦を抜いた食事療法)で、パスタの代替品として注目を集めるのも納得ですよね。

そんなありがたい栄養がたっぷりのそばですが、ちょっと惜しい点もあります。それはルチンは水に溶けやすい性質のため、普通にゆでてゆで汁を捨ててしまうとルチンも失われてしまうのです。そのため可能であればゆで汁も利用するか、よりルチンが多く含まれた韃靼そばを食べるようにすることをオススメします。韃靼そばはやや苦みがあるので好き嫌いが分かれそうな味ではありますが、薬味をたっぷり使えば食べやすくなります。

日本の伝統的かつ日常的な食材でありながら、海外からも注目されるようになってきたそば。今年はその栄養にも注目しながら1年の締めに食べてみてはいかがでしょうか。”