日本人にかかせない「だし」の今

だしと言えば煮物やお味噌汁など和食にはかかせないものです。
煮干し昆布鰹節などからだしをとるのが一般的です。素材の味を生かしておいしくしてくれるいわば陰の立役者であるだし。
手軽で味が調えてある顆粒のだしを使われている人も多いはず。しかし今、添加物、塩分の入っていない自然食品のだしが再び話題になっています。

ここ最近だしの立ち飲みができるお店がでてきました。以前はお料理の味付けに使われる裏方のような存在だっただしですが都内や空港内の数店舗でだしを飲むことができます。
和食が世界中の人々に人気がでて、その味を支えているだしにも注目が集まったのではないでしょうか。まただしの味にはうるさい関西や四国のうどん店が全国に出店してだしのおいしさが日本全国に渡ったことも事実です。

和風だしにはかつおだし昆布だし煮干しだしなどあります。
かつおぶしは薄くて大きく削ったものを使います。昆布は厚みがあって大きなものを使うとうまみがたくさん入っただしが取れます。煮干しは乾燥が十分にされていて、くの字に曲がっているものがいいです。それぞれのだしの取り方も異なります。

にぼしのだしは頭とはらわたを取り除き、水に30分以上浸します。その後火にかけ沸騰したら弱火にし、出てきたあくを取り除きながら5分から10分煮て最後にこしてできあがりです。

昆布だしは鍋に水から入れて火にかけます。弱火で20分煮たら昆布を出してできあがりです。沸騰させると風味が落ちてしまうので沸騰直前に出します。

かつおだしは沸騰したお湯を用意します。火を止め、鰹節をいれます。火はつけずに1~2分おいてこしたらできあがりです。こす時には絞らないでください。えぐみがでます。
昆布とかつお節を合わせただしもよく使われます。

また、だしの素材を一番目に使ってとるものを一番だし、2番目のものを2番だしともいいます。
だしを作ったらすぐに料理に使うのが一番おいしいのですが余ってしまったものを処分するのはもったいないですよね。
次の日に使われるのであれば冷蔵庫に保存してください。
それ以上保存の場合は冷凍庫で3週間ほど保存できます。
冷凍する際は氷を作るケースに入れて凍らせると使う量だけ解凍できるので便利です。

また、だしをとった出がらしも佃煮にしたりふりかけにしたりと自然食品のだしは捨てずに他の料理にも使えます。日本人のもったいない精神が感じられます。
今は粉末や液体の調味料、だしでおいしいものもたくさんでていますが時には自然な素材のだしでお料理を楽しんでみてください。
丁寧に手間をかけて作っただしは心も体も豊かにしてくれます。