マクロビオティックと自然食品

マクロビオティックとは?

マクロビオティックとは、従来の食養に陰陽論を交えた食事法や思想のことで、長寿法を意味しています。
玄米や全粒粉を主食として豆類ややあい、海藻類や塩などから組みたてられています。
身土不二・陰陽調和・一物全体といった独自の哲学を持っています。
運動創始者は桜沢如一という人で、ほかの呼称として「玄米菜食」「穀物菜食」「自然食」「食養」「正食」「マクロビ」「マクロ」「マクロバイオティクスなどがあります。
マクロビオティックの運動の始まりは、1928年に桜沢如一という人の講習会に始まります。
現在はさまざまな分派が存在しています。2010年にはマクロビオティックの健康効果の推定と、乳がん、糖尿病で得た臨床試験を実施した医学論文が出されています。

マクロビオティックの言語

マクロビオティックは、マクロとビオティックの合成語で、語源は古代ギリシャ語の「マクロビス」です。
「健康による長寿のこと」「偉大な生命」といった意味を持つ言葉です。
18世紀にドイツのクリフトフ・ヴィルヘルム・フーフェラントという人が「長寿法」という意味で使い始めた言葉です。また、マクロビオティックを実践している人のことを「マクロビアン」「穀菜人」と呼ぶこともあります。

マクロビオティックの特徴とは?

マクロビオティックの特徴は、玄米を主食とし野菜や漬物などを副食とすることが基本となっています。独自の陰陽論をもととして食材や、調理方法のバランスを考える食事法となっています。

食事法では以下のような特徴を持ちます。

  • 玄米、雑穀、全粒粉の小麦製品などを主食とする。
  • 野菜や穀物、豆類などの農産物や海藻、有機農物や自然農法による食品を選ぶこと。
  • 近隣の地域で栽培された季節ごとのものを食べること。
  • 砂糖を使用せずに、米飴、甘酒、甜菜糖やメープルシロップを使用する。
  • うまみ調味料などは使用せずに鰹節、煮干しや魚のだし汁、昆布や椎茸などを使用する。
  • 天然由来の食品添加物を用いて、塩はにがりを含んだ自然塩を用いる。
  • 肉類や卵、乳製品は用いない。ただ、卵は病気回復に使用する場合がある。
  • 厳格性を追求しない場合、人の手で捕れるほどの小魚は少量食べてよい。
  • 皮や根も捨てず、ひとつの食品は丸ごと食べることが望ましい。
  • 食品のアクも取り除かない。
  • コーヒーは身体を冷やすので避けるようにする。
  • 三大柱の理念に「一物全体」「身土不二」「陰陽調和」を持つ。

マクロビオティックはむしろ思想に近く、秒なおに即して栄養学的にメニューを調整するというよりも、生活そのものを改善するような平和運動を伴った思想が根底になっています。

自然食品とは?

自然食品の定義については、実はその定義はあいまいなところがあります。
明確に決められた定義はなく、食品業界や消費者の間で使われてきた言葉です。
ただ、自然食品は一般的な言葉になっていて、スーパーなどでもたくさんの商品素材として並んでいます。
そして、その定義はあいまいなところがあるにしろ、おおよその共通認識のようなものがあり、それは次のような共通があるということです。

  • ほんとうに自然界にある食材をなんの手も加えず、食する場合。
    例えば山にある「アケビ」のようなものであったり、ある程度加工したものでもそれが該当すること。
  • 田畑や養殖場の人工的な食材であっても、肥料や餌などが科学的なものを使用していない場合。
    それらを加工した調理品も含まれること。

自然食品の例

  • 魚でもブリのお刺身など、天然素材の物や洋食でも化学物質の飼料などが与えられていないもの。
  • 化学肥料お使っていない、果実やオーガニック砂糖のみを使って作ったジャムなど。
  • 魚介類で作る醤油の「いしる」いわしで作った「よしる」など科学的な保存料や着色料を使っていないもの。

自家栽培の自然食品

さまざまな業者さんは、天然素材から作られた自然食品を提供してくれています。
ただ、売られているものは、自然でないものも多いかもしれないです。
信用度の高いものを自分で選んでいくしかないようです。
ほかにも、自分で家庭菜園で安心できる野菜などを作って食べる方法もあり得ます。
家族の分を自分たちで作る方法となると、家庭菜園ではとても限られてくることがあります。

とにかく、体は食べ物によってつくられていますので、よいものを食べることで体は健康になれるし、よくないものを食べれば体が悪くなっていくのは当然のことだといえます。

自然食品をできるだけ食べるようにすることで、身体は健康になってくという訳ですが、自然食品を選ぶということよりも「食べてはいけないものを選ぶ」ということの方がわかりやすいかもしれないです。
食べてはいけないものに、添加物や化学物質があることは知られています。
ただ、ひとくちに添加物といっても自然に存在する食材だけを加工して作ったものもあります。
問題になるのは、完全に人工的に作ったもので、長期間に摂取をすることで体には悪いといえます。

また、食事のバランスを考えることもとくに大切になってきますが、自然食品といっても偏った食べ方をしていては、健康を害することもあります。
例えば人工的な化学調味料を使わない、肉類やお菓子を食べる量を減らすというよに、少しづつ食事の内容を改善していくという方法です。